工作物石綿事前調査者講習
講習概要
この講習は、令和8年1月から義務化される、工作物における石綿(アスベスト)の有無を調査するための専門 資格を取得する講習です。 この講習では、建築物とは構造や使用材料が異なるプラント設備・電気設備・配管・貯蔵設備などの特定工作物 に対して、石綿の使用有無を正確に判断するための知識と技術を習得します。 厚生労働省の告示により、これら の工作物に関する事前調査は有資格者による実施が義務化されるため、現場の安全管理や法令遵守に不可欠な資 格です。
受講料
受講資格
次のいずれかに該当することが受講資格となります。
学歴・資格の要件 | 実務経験年数 | |
① | 石綿作業主任者技能講習※1を修了した者 | ― |
② | 学校教育法による大学(短期大学を除く。)において、工学に関する正規の課程又はこれに相当する課程を修めて卒業した者 | 卒業後の工作物に関する実務経験:2年以上 |
③ | 学校教育法による短期大学(修業年限が3年のものに限り、同法による専門職大学の3年の前期課程を含む。)において、工学に関する正規の課程又はこれに相当する課程(夜間において授業を行うものを除く。)を修めて卒業した者(同法による専門職大学の前期課程にあっては、修了した者) | 卒業後の工作物に関する実務経験:3年以上 |
④ | ③に該当する者を除く、学校教育法による短期大学(同法による専門職大学の前期課程を含む。)又は高等専門学校において、工学に関する正規の課程又はこれに相当する課程を修めて卒業した者 | 卒業後の工作物に関する実務経験:4年以上 |
⑤ | 学校教育法による高等学校又は中等教育学校において、工学に関する正規の課程又はこれに相当する課程を修了した者 | 卒業後の工作物に関する実務経験:7年以上 |
⑥ | ②〜⑤に該当しない者(学歴不問) | 工作物に関する実務経験:11年以上 |
⑦ | 特定化学物質等作業主任者技能講習を修了した者※2 | 工作物石綿事前調査に関する実務経験:5年以上 |
⑧ | 建築行政に関わる者 | 建築行政に関する実務経験:2年以上 |
⑨ | 環境行政※3に関わる者 | 環境行政に関する実務経験:2年以上 |
⑩ | 産業安全専門官若しくは労働衛生専門官又は産業安全専門官若しくは労働衛生専門官であった者※4 | ― |
⑪ | 労働基準監督官として、その職務に従事した経験を有する者 | 労働基準監督官としての実務経験:2年以上 |
⑫ | ②から⑪までのいずれかに該当する者と同等以上の知識及び経験を有する者 | ― |
本講習は、令和8年1月からの制度改正に対応した国家資格講習です。受講資格の確認と書類準備はお早めにご対応ください。
講習内容
決められた時間の講義と、その後の修了考査とがあります。
講習の科目・内容・時間は下記のように定められています。
(令和2年厚生労働省・国土交通省・環境省告示第1号第16条第2項)
講義科目 | 内容の概要 | 時間 |
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工作物石綿事前調査に関する基礎知識1 | 労働安全衛生法その他関係法令、工作物と石綿、石綿関連疾患及び石綿濃度と健康リスクに係る工作物石綿事前調査の基礎知識に関する事項 | 1時間 |
工作物石綿事前調査に関する基礎知識2 | 大気汚染防止法、建築基準法その他関係法令、リスク・コミュニケーションその他の工作物石綿事前調査全般にわたる基礎知識に関する事項 | 1時間 |
石綿使用に係る工作物図面調査 | 工作物一般、工作物と防火材料、石綿含有建材、工作物の図面その他の工作物石綿事前調査を行う際に必要となる情報収集に関する事項 | 4時間 |
現場調査の実際と留意点 | 調査計画、事前準備、現地調査、試料採取、現地調査の記録方法、工作物で使用される材料中の石綿分析その他の現地調査に関する事項 | 4時間 |
工作物石綿事前調査報告書の作成 | 調査票の記入、調査報告書の作成、所有者等への報告その他の工作物石綿事前調査報告書に関する事項 | 1時間 |
修了考査 | 1時間30分 |
講習の修了と結果通知
修了条件 |
講義をすべて受けていただき※、その後に行われる修了考査の結果が弊社修了考査委員会で決定される修了基準を満たした場合、講習修了者となります。
受講資格区分①(石綿作業主任者技能講習の修了者)は、「工作物石綿事前調査に関する基礎知識1」の講義科目の受講を免除できることになっています。
建築物石綿含有事前建材調査に関する講義を受講した者(その受講開始日の属する年度の末日から起算して2年を経過するまでの者に限る。)、一般建築物石綿含有建材調査者及び特定建築物石綿含有建材調査者については、「工作物石綿事前調査に関する基礎知識1」、「工作物石綿事前調査に関する基礎知識2」、「工作物石綿事前調査報告書の作成」の講義科目の受講を免除できることになっています。
ただし、修了考査の出題範囲には当該部分の講義の内容も含まれますのでご了承ください。
当講習の理解度を図る観点からは、開始時からのご受講をお勧めします。
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修了結果発表 |
受講日の約1ヶ月後に、修了者の受講番号の一覧を弊社ホームページ上に掲載します。 講習の修了者には、講習修了証明書をご指定の住所に送付いたします。 未修了者に対しては、その旨をご案内します。 |
修了考査の再受験
弊社の講習を受講した結果未修了となった場合は、講習受講の有効期限内に再度修了考査を受けることができます。講習受講の有効期限は受講を修了した日の属する年度の翌々年度末までとなります。
修了考査の再受験料は7,000円(税込 7,700円)となります。